転職用のポートフォリオとして、個人でWebアプリ「Hubpin」を作っています。
制作の経緯は「Hubpin 開発記録」に時系列でまとめています。
設計と判断は自分で行い、実装も原則自分で書いています。AIには手順書・レビュー・調査を任せています。
もともと手書きのHTMLで作っていた個人サイトがあって、そのトップページを新しいアプリへ転送する計画でした。
アプリは4段階に割って公開する計画で、最初の段階を公開したのが8月17日です。
この記事は、その公開から5日間の、入口まわりの話です。
入口の切り替えを、早すぎる側と遅すぎる側の両方でやりました。
8月17日: 恒久転送の直前で止めた
公開は成功していました。
表示も崩れていません。
あとは転送の設定を、一時的なもの(302)から恒久的なもの(301)に変えるだけでした。
切り替える前に、AIにレビューを頼んでいました。
返ってきた結果を見て、その直前で止めました。
飛び先のほうが貧しかった
| 移転先(新しいアプリ) | 移転元(手書きの古いページ) | |
|---|---|---|
| ページの題名 | 全ページ同じ(アプリ名だけ) | 名前と屋号が入っている |
| 説明文 | 汎用文言 | 職種まで書いてある |
| 正規URLの指定 | 無し | ある |
| SNS用の情報 | 無し | 7項目そろっている |
SNS用の情報が無いので、SNSに貼ってもカードが出ません。
新しいほうが機能は多いのに、検索エンジンとSNSから見える情報は減っていました。
これはレビューの表を見るまで、自分では気づいていませんでした。
301は戻せない
もうひとつ、レビューの実測で分かったことがあります。
転送のレスポンスに、キャッシュの指示が付いていませんでした。
キャッシュ指示の無い恒久転送を、主要なブラウザは恒久的に覚えます。
一度受け取ったブラウザは、設定を戻してもサーバーに聞きに来ません。
302のうちは100%戻せますが、301にした瞬間に戻せなくなります。
待つコストはゼロでした。
302のままでも、利用者の体験は同じです。
「メタ情報を整えてから301にする」と決めて、順序を入れ替えました。
チェックリストの完了条件は「301に変更済み」でした。
その1行を消化することが目的になっていて、移した先がどう見えるかは条件に入っていませんでした。
「動くこと」は確認していて、「見え方が引き継がれること」は確認していませんでした。
8月21日: 302のままでも、早すぎた
メタ情報を整えて、301に切り替えました。
ここまでは計画どおりです。
4日後、ブログ・Zenn・GitHubへ飛べなくなっていることが分かりました。
段階リリースしたのに、入口だけ一気に切り替えていた
最初の段階の完成条件は「必須機能3つのうち2つ」でした。
計画どおり、2つできた時点で公開しました。
古いサイトからは、ブログ・Zenn・GitHubに飛べるようになっていました。
新しいアプリでは、その3つは「外部から取得して中身を展開する」種類のカードです。
そして、その取得機能は次の段階で作る予定でした。
つまり中身が空で、リンクにもなっていません。
一方で、Xのプロフィールも固定ポストも、行き先はもう新しいほうに向いていました。
ブログは毎日更新、Zennは毎日1本公開していたのに、Xから辿る経路だけが切れていました。
計画のどこがずれていたか
計画にはこう書いてありました。
「最初の段階の完成日。公開して、トップを転送する。」
完成の条件は「必須3つのうち2つ」です。
でも転送は「3つ揃った状態」を前提にした操作でした。
段階リリースは段階を刻んだのに、外向きの入口だけは一段で切り替える計画になっていました。
機能を段階に割るのと、導線を段階に割るのは、別の作業でした。
前者は最初から意識していましたが、後者は考えたこともありませんでした。
転送の1行を自分で止めて、元のページに戻しました。
元のHTMLはサーバーに残っていたので、1行止めれば戻りました。
17日に301を急がなかったことが、ここで効きました。
8月22日: 今度は遅すぎた
翌日、転職用のプロフィールをAIに点検してもらいました。
GitHubのプロフィールの1行目は「Web制作の実務でコーディングをしています」のままでした。
転向の意思が読み取れるのは3行目です。
8月17日に公開したアプリは、「制作中です」と書かれたまま5日経っていました。
いちばん見せたいものが、プロフィールに無い状態が5日続いていました。
3面あって、1面だけ直しても矛盾が残る
プロフィールは3面ありました。
GitHubの一言、GitHubのREADME、Wantedly。
Wantedlyの「この先やってみたいこと」は、4ヶ月前に保留した旧方針のままでした。
キャッチコピーで転向を宣言した直後に、未来欄が旧方針という矛盾が起きていました。
プロフィールは書いた日に固定されて、現在地が動いても追いかけてきません。
更新案はAIに作ってもらい、その日のうちに3面とも反映しました。
READMEの反映はAIに任せ、一言とWantedlyは自分で書き直しました。
早すぎと遅すぎは、同じ穴だった
| 何を切り替えたか | いつ | ずれ | |
|---|---|---|---|
| 転送 | サイトの入口 | 公開と同じ日 | 早すぎ。中身が揃う前に向けた |
| プロフィール | 自己紹介の入口 | 公開の5日後 | 遅すぎ。中身が揃ったのに向けていない |
どちらも、入口を切り替える日を、作るものの完成日と同じにしていたか、そもそも決めていなかったかのどちらかでした。
作るものが変わった日と、入口を直す日は、別の日になります。
リリースの完了条件に「入口の更新」を入れないと、いちばん見せたいものが見せられません。
そして入口は、機能と同じ粒度で段階に割る必要がありました。
後回しにすること自体は悪くないと思っています。
17日に301を後回しにしたから、21日に戻せました。
悪いのは、後回しにした理由が変わったのに気づかないことでした。
