Web制作からフロントエンドエンジニアへの転向を目指して、求人を探し始めました。
そこで気づいたのが、自分が SIer・SES・受託・自社開発の違いを知らないまま応募先を選ぼうとしていた
ことです。
違いが分かると求人票の見え方が変わったので、自分の整理を書いておきます。
先に断っておくと、机上の一次調査です。応募が始まれば変わる部分があると思います。
4つは同じ次元に並んでいなかった
「自社開発・受託開発・SIer・SES のどれがいいか」という問いを立てて調べ始めました。
調べていくうちに、この4つが横並びではないことが分かりました。
軸が3つ混ざっています。
| 用語 | 何を表す軸か |
|---|---|
| 自社開発 / 受託開発 | 誰のために作るか(ビジネスモデル) |
| SIer | 何を作るか(企業の業務システム。受託開発の一種) |
| SES | どういう契約で人を出すか(契約形態。技術者が客先に常駐する) |
「受託か SES か」は、たとえるなら「ラーメンか出前か」に近い問いでした。
出前でラーメンも来ます。
SES の契約で受託の案件をやることもあるし、SIer が SES で人を集めることもある。
用語が英語と和製英語のままなので、並べると同じ種類の選択肢に見えます。
日本語に置き換えると軸が見えました。SIer は「システムを一括で請け負う会社」、
SES は「技術者の常駐サービス」。片方は業態で、片方は契約の形です。
別物でした。
商流の位置で、使う技術がだいたい決まる
もう1つ、自分にとって大きかったのがこれです。
同じ「エンジニア」でも、使う技術が業界構造で決まっていました。
- 業務システムを請け負う会社は、顧客が企業の情報システム部門や金融なので、業務系の技術が中心
- Web系の受託や自社サービスは、Web の技術が中心
- 客先常駐の契約だけは、その会社がどこと取引しているか次第で読めない
つまり「React や Next.js を仕事で使えるか」は、会社の名前より先に、
その会社が商流のどこにいて、誰のために作っているかで決まっていました。
そして、積んだ経験が次の転職で効くかどうかも、同じ位置で決まります。
判定が3つに絞れた
ここまで整理したら、自分の場合、求人票で見るのは3つだけになりました。
- 一次請けか
- 自社勤務か
- React / Next.js が主戦場か
これに「大卒以上の記載がないか」を足して、あとは会社の規模も知名度も見ないことにしました。
「受託か自社開発か」で選ぶより、「モダンな技術か・一次請けか」で選ぶほうが実態に合う、
というのが調べた範囲での結論です。
念のため書いておくと、これは自分の目的に対する判定です。
どの商流にも、そこでしか積めない経験と、そこに向いている人がいます。
自分の狙う層と違った、という以上のことは言えません。
派生: 求人が「無い」のではなく「土俵が薄い」だけだった
この整理をする前、住んでいる地域には IT の求人が無いと思っていました。
数えてみると、求人はありました。
求人倍率も全国平均並み。
ただ、上場・優良と紹介される企業を並べると、主流は自動車・製造業向けの業務システムでした。
React / Next.js を主戦場にする会社は、その層にはほとんどいません。
求人数が少ないのではなく、求人の中身が自分の狙う層と違った、というのが正確でした。
数だけ見て判断していたら、誤読していたと思います。
構造の話は古びない
技術の流行は変わりますが、商流の位置で技術と経験の効き方が決まる、という構造は変わりにくいと思っています。
求人票を読む前に、この構造を1回頭に入れておくだけで、
「この会社はどこにいるのか」を最初に見るようになりました。
それだけで、迷う候補がずいぶん減りました。
数えるのが楽になりました。
