インフラを足しても主張は増えない——ポートフォリオにAWSを入れなかった話

転職用のポートフォリオとして、個人でWebアプリ「Hubpin」を作っています。
制作の経緯は「Hubpin 開発記録」に時系列でまとめています。
設計と判断は自分で行い、実装も原則自分で書いています。AIには手順書・レビュー・調査を任せています。

ポートフォリオの2作目を設計していたとき、AWS を入れるかどうかで迷いました。
他の人のポートフォリオや学習ロードマップを見ていると、AWS を盛り込んでいる人が多く見えたからです。
結局入れませんでした。その判断材料を書いておきます。

先に書いておくと、これは自分の志望職種(フロントエンドエンジニア)での話です。
AWS が要らないという一般論ではありません。

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実データで見たら、必須ではなかった

まず、自分が応募候補として集めた求人10件を検索しました。
AWS の出現は 1箇所だけでした。それも「AWS Amplify」という、他の選択肢との並記です。
10件を通して繰り返し出てきた必須条件は5つありましたが、その中に AWS はありません。

一方で、Supabase と Vercel は名前が挙がっていました。
自分がこれから使おうとしている組み合わせが、そのまま求人票に書いてあった形です。

10件は自分で集めた母集団なので、業界全体がこうだとは言えません。
ただ、自分が受けようとしている層では、少なくとも必須ではなかった。

「AWS が多い」という印象の正体

では、なぜ多く見えたのか。
見ていたロードマップやポートフォリオに、志望職種の違うものが混ざっていました。

バックエンド、フルスタック、客先常駐系の学習ロードマップでは、クラウドが前のほうに来ます。
フロントエンド専任のロードマップでは後方に置かれています。
「エンジニアのポートフォリオ」というくくりで眺めていたので、その差が見えていませんでした。

判断軸が既にあった

このとき、前に作っていた判断軸がそのまま使えました。
機能を足しても、示せることは増えない、という話です。
機能を盛る罠

CRUD を4つ作っても、示せるのは「CRUD が書ける」の1つだけ。

これはインフラにも当てはまりました。
インフラを足しても、「フロントエンドができる」という主張は増えません。
むしろ「フロントエンド志望なのに、インフラに時間を使った」と読まれる可能性のほうが気になりました。

決定的だったのは、必要になる理由がなかったこと

最後に決め手になったのは、作るアプリの中で AWS が必要になる自然な理由がなかったことです。
必要になりそうな場面を並べて、代替を当てました。

使いそうな場面 代替
ファイル置き場 Supabase Storage
配信の高速化 Vercel の CDN
サーバー側の小さな処理 Route Handler
定期実行 Vercel Cron
DB Supabase(Postgres)

全部にありました。
動機がないまま足せば、「技術のために機能を盛る」典型になります。
入れない、で確定しました。蒸し返さないと決めて、技術選定の記録にそう書きました。

「触った」を「経験あり」と書かない

入れないと決めた代わりに、応募前には用語が分かるレベルにはしておくつもりです。
「触ったことは?」と聞かれて「学習中です」と答えられる状態です。

ここで自分に課しているのが、「触った」を「経験あり」と書かないことです。
クラウドは、チュートリアルを1回通しただけで経歴に書いてしまいやすい領域だと思っています。
使えるようになるなら実務で触るのが一番速くて、コストもかからない。
個人でそこに時間を使うより、フロントの中身に使う。自分の場合は、そういう配分にしました。

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