転職用のポートフォリオとして、個人でWebアプリ「Hubpin」を作っています。
制作の経緯は「Hubpin 開発記録」に時系列でまとめています。
設計と判断は自分で行い、実装も原則自分で書いています。AIには手順書・レビュー・調査を任せています。
作るものを考えるとき、「自分にしか作れないもの」を探していました。
前職の経験を活かせる題材を思いついたときは手応えがありましたし、この領域を知っている人は多くないので確かに自分向きでした。
調べていくうちに気づいたのは、強みがあることと、作れることは別軸だということでした。
同じ経歴を起点に、2回詰まっている
記録を見ると、この経歴を起点にした題材で2回止まっています。
| 対象 | 詰まった理由 | |
|---|---|---|
| 1回目(4月30日に着想 → 7月20日に見送り) | その領域で働いている人向け | 内部の事情が分からない・情報の保証ができない・対象がそもそも少ない |
| 2回目(8月3日) | 一般のファン向けに転換 | 情報を集める手段がない(公式のAPIがない・自動取得が弾かれる・手作業では量が多すぎる) |
対象を変えたので、別の題材のつもりでいました。
並べてみると、2回とも壁は「経歴の有無」ではなく「情報を保証できるか」でした。
同じところで止まっています。
2回目の起点は「二重の良さ」だった
2回目を思いついたとき、自分の中では良い発想でした。
ファンの役に立って、同時にその組織の広報にもなる。
誰かが損をする形になっていない。
動機としては悪くないと思っています。今でもそう思います。
問題は、その良さに納得した時点で、実現できるかの検証が後回しになったことでした。
思い入れがあるぶん、調べる順番が「これは良い」から始まります。
需要を調べて、競合を調べて、規模を調べて。
どれも「やっぱりいける」を積み増す方向の作業でした。
作れるかどうかを詰めたのは、そのあとです。
却下理由を書き残していたから気づけた
2回目で「また情報保証だ」と気づけたのは、
1回目の見送り理由を書き残していたからです。
3ヶ月前の自分がなぜ見送ったかを箇条書きで残していたので、それを読み返して同じ項目が並んでいることに気づきました。
記録がなければ気づいていません。
対象が違うので、別の理由で止まったように見えるからです。
そして3回目も、同じ入口から入っていたと思います。
見送った理由を残すのは地味な作業ですが、
同じ形の失敗を検出するには、これしか手がありませんでした。
やめたのではなく、組み替えて棚に戻した
この題材は、いまは棚に戻してあります。
手段のうち1つだけ、コストをかけずに取れるルートが残っています。
そちらに寄せると、作るものの形が変わる。
なので「この条件なら成立する」という形にして残しました。
条件が変われば戻ってこられます。
「自分にしか作れない」と「作り続けられる」は別
整理するとこうなります。
「自分にしか作れない」は、強みの話です。
経歴や知識があるかどうかで決まります。
「作り続けられるか」は、運用の話です。
情報が手に入るか、更新が回るか、間違いを保証できるか。
この2つを混ぜると、思い入れの強い題材ほど判断が甘くなります。
強みがあるぶん、作れる気がしてしまうからです。
実際、自分は同じ経歴を起点に2回それをやりました。
いまは題材を検討するとき、強みの話と運用の話を分けて書くようにしていて、分けて書くと片方だけで判断していたことがはっきり見えます。
